さむらいの世が終わり、東の都に帝がおわすころの話だという。 年の瀬も押し迫ったある冬の日のこと。一人の旅人が、甲斐の国の山の中、里に出る道が分からず行き暮れていた。 雪こそ降っていなかったものの、辺りは寒風が吹きすさび、短い冬の日はすでに傾…
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