ダメちゃんこと猫山大治郎氏が我が家に来て、早や十三年。 喜びも涙も分かち合い、唯一無二の相棒として共に歩んできた私達であるが、この頃になって、私は遅ればせながらある事実に気付き始めた。 (ダメちゃんは、普通の猫ではないのではないか――。) 仔猫…
越智への恋情が、生理的に雨宮の肉体を拒否したのかと、さすがに私は慄然とした。じぶんの不安をひとりで持ちきれず、私は雨宮の手にすがりつくと、口にしてしまった。 「越智さんが好きになってしまったの。こんな気持ちはじめてなの」 雨宮もとび起き、私…
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