三つ子の魂
写真は、ヨメが我が家に来た当時のもの。まだ幼女であったヨメが、ダメの胸元に吸い付いて「ちゅばちゅば」している、懐かしのシーンである。
プロフィールにも書いているが、コドモの頃のヨメの必殺技は、ダメの胸元に吸い付いての「ちゅばちゅば・モミモミ」攻撃であった。
チビとはいえ、成猫男子に対し、何とも失礼な行為だと思うのだが、ダメは黙ってやらせていた。おかげで、胸元の毛の色が変わっちゃったくらいである。
その「ちゅばちゅば」、ヨメが1歳を迎えた頃から、いつしかほとんど目にしなくなっていたのだが、それでも時折、気がつくと、ダメの胸の毛がわずかに濡れていることがある。
まだ完全にはやめてないのだろう、と思いつつも、濡れ毛の位置も少々ずれている気がして、ちょとした謎ではあった。
そして本日、ついに現場を目撃。
時は夕飯前。二匹が共に近くに来たので、私は両方の手で一匹ずつ猫を撫でており、猫同士は、たまたま頭が互いに近くにあったので、ちょうど三角形の位置関係となっていた。
この頃、ヨメは人間に撫でられることの味を覚えたらしいので、察するに、マッサージ効果で良い気分になっていたのだろう。しかも、目の前には、大好きなダメちゃんの顔。そして、彼のたくましい胸。
「胸、貸して」
と、猫語で彼に言ったのかどうかは定かではないが、ヨメはすっかり甘ったれ気分になって、ダメの胸に顔を埋めたものである。
そこまでは、良かった。
ヨメの奴、ついでに猫の習性で、ふみふみもしたくなったらしい。
これまでの習慣で、前足を伸ばし、ダメの胸元をふみふみ・モミモミし始めたのだが、幼少期と違い、彼女自身の頭も手も、大きくなってしまっている。
対するダメの胸は、別に拡張していない。むしろ、ダイエットが成功しつつあるので、ひょっとしたら、以前より少し締まっているかもしれないくらいである。
従って、かつてのように、モミモミとちゅばちゅばをいっぺんにやるには、いかに大猫といえど、ダメの胸ではスペースが足りなかったのであった。
名残惜しげに、モミモミしながらダメの胸元をちょこちょことついばむヨメ。昨今の半端な毛の濡れ方は、こうして起こった現象であると思われる。
それにしても可笑しいのは、ダメの胸元に吸い付こうとするヨメが、ちょっと口をつけたところで、自ら思い直したようにやめ、ごまかすようにその部分をちょろっと舐めてみたりすることである。
体勢的に無理があるため、試みつつも諦めている、ともとれるのだが、どうも印象としては、ついクセで吸い付こうとした直後に、
「いけない、ワタシ大人なんだから、こんなことしたらおかしいわ。」
と、思い直してやめているように見えるのである。
何となく、そこにヨメの葛藤が見て取れるのだ。
頑張れ、頑張れ。
キミもそうやって、大人への階段をのぼっていくんだよ。
以下は、おまけショット。
冒頭に掲げた写真と同じ時に撮ったもの。
何をしているところか判別できないので、なかなか公表する機会がなかったのだが、同様に、幼少期のヨメの「ちゅばちゅば」シーンである。
ヨメがうまく写っていないのが残念なのだが、ダメの表情が絶妙。