山梨より戻りて所感を記す
と、いうわけで。
昨日から今日にかけて、山梨に行ってきた。
yuuさんのブログに「年末年始のボランティア募集」とあったので、参加させていただいた次第である。
ブログに出すくらいだから、お山の年末年始とはどんなに淋しい状況なのだろうか、と、内心案じつつあれこれ想像していたのだが、フタを開けてみたら、どうやら私と同じような人が結構いたらしい。地元から、そして東京近郊からも、直前に決まったというボラさんが何人か来ていた。その方々と知り合いになり、皆でワイワイと食卓を囲んだりして、予想外に楽しい二日間であった。(とはいえ、昨年はyuuさんとヒゲクマさんと二人で大忙しだったらしい。)
その話は、おそらく他の方々がブログなどに綴られると思うので、私はまたの機会に譲るとして、問題は、その間のうちの猫どもである。
実は、私がさっぱりブログを更新しないものだから、久しぶりにお会いしたyuuさんに、
「病気でもしてるんじゃないかと心配したわ。」
と、言っていただき恐縮したのだが、冷静に考えれば、それを「私のことを心配してくださった」と考えるのは、あまりにおこがましい。ここはやはり、yuuさんは、自らの手でその少年時代を養い育てたダメちゃんが「病気でもしているんじゃないかと心配した」のだと解する方が、実に理に適った解釈であろう。
と、まあ。
そんなわけで、ダメちゃんである。
結論から言えば、おっさん、元気である。
そしてーー
相変わらず、デブである。デブであることをやめる気は、全くないらしい。
例によって、私が留守中の猫どもの食事の世話は、姉に頼んであった。
姉はしじゅうこの役割を引き受けてくれているので、必要なモノの準備さえしておけば、手順はすべて心得ている。問題になるのは、その「モノ」をどう引き渡すかなのであるが、1年近く前に購入した大型のタッパーウエアがそれらを入れるのにちょうどいい、ということに気付き解決した。猫どもには開けられない形状であるし、「満腹感サポート」を入れているカリカリの保存容器を横に寝かせると、長方形のタッパーウエアの短辺にちょうど平行に納まる。あとはペットシーツやウェットフードのレトルトを入れてフタをすれば、置き場所を選ばない。
そんなわけで。
タッパーウエアを準備しているとき、ふと気が付いた。
あれ、この入れ方をするのなら、カリカリ容器が、二本入るんじゃないかな。
同時に、考えた。
姉が猫どもに夕食を出しに来た時、玉音ちゃんは間違いなく、押入れに潜って出て来ないだろう。十中八九、彼女はウェットフードを食べられないと見た。
翌朝の食事代わりに、姉には帰りがけにカリカリを三匹の食事容器にいっぱいに出しておいてもらうのだが、それだって食べられるか、怪しいものである。
なぜなら、姉の証言は常に、
「私が玄関で靴を履いているときには、ダメちゃんはすでに食べ始めていたよ。」
いうものだからだ。
それで、魔がさした。
カリカリを置き餌する容器を、三個から五個に増やしたのである。
姉には「出せる限り出しておいて」と頼み、「満腹感サポート」をほぼ満杯につめたカリカリ容器を二本、タッパーウエアに入れた。
ま、これなら玉ちゃんの口にも入るだろう、と、軽い気持ちで。
そして、本日。
午後八時半過ぎに帰宅。
ご飯場所には、空っぽの容器が五個。
タッパーを開けてみて、ショックを受けた。
保存容器が二本とも、ほとんど空になっている。
考えていた以上に、皿の容量が大きかったのだ。
でもさ、それって、一体何日分の量だ?
通常、その保存容器一本が、一日一回二匹が食べて(普段は玉ちゃん以外の二匹が食べている)、まあ一週分くらいだろうか。(数えたことはないが。)
つまり、一匹分に換算して十四食分。二本あるから、二十八食分。少なく見積もっても二十食分。
この「一食」の食事には、他にウェットフードが含まれる。その分もカリカリで補うわけだから、倍食べるとしても、、十食分。ううむ。
ついでに。
部屋の中が異様にクサイ。
トイレを見て、納得しつつびっくりした。
な、何なんだ?この××の山は!?
そう。
出し過ぎたのだ。明らかに。
だが、食べ残しは一切なかった。猫どもは、早くメシを出せと、私が帰宅した瞬間から騒ぎ続けている。
玉ちゃんの食べ方は、普通だった。
一気喰いもしなかったし、かといって、残すこともなかった。
私の留守中、いくらかでも口に入ったのだろうか。確かめるすべはない。
一方、気が付くと、アタゴロウがカリカリを残していた。
そして。
その残ったカリカリを、おっさんが必死に、アタゴロウの皿に顔を突っ込んで貪っていた。
…え!?
オマエはいったい、どれだけ食べれば気が済むんだっ!!
「痩せているより太っていた方が、生きる力があるのよ。痩せている子が何かあると、体力的に厳しくなるの。」
昨日か今日か、お聞きしたばかりのyuuさんの言葉が、耳をかすめる。
だが。
空になったアタゴロウの皿を舐めつくして、未練たっぷりに立ち去って行くおっさんの後姿は、私にはもう、出目金のそれにしか見えなかった。
ハラは垂れているが、上から見るとウェストがくびれている。私は長年、世間様にそう言い訳してきたのに、
彼の両横腹は、あきらかに胸より出っ張っていたのである。
あれは、単に胃袋が膨らんでいるだけだったのだと信じたい。信じたい、とても。
来年の目標。
体重計を買う。
もとい、体重計に、電池を入れる。
愛するダメちゃんのために。
(写真がなくてごめんなさい。今、PCのハードディスクがいっぱいで、整理しないと写真の加工ができないんです。
ダメデメ金を、ぜひ、お見せしたかったのですが。)