愛のない家庭

 朝、ぼんやり目を覚ますと、なにやらベリベリと引きむしる音が。
 薄暗がりに目を凝らすと、リビングのダンボール製爪とぎの上に、ヨメの黒いシルエット。(ダメは私の隣にいた。)頭を低く下げ、明らかに、足元のダンボールを、前足と口とで引きちぎっている。
 まあ、いいけど。
 でも、それ、爪を研ぐもので、歯を研ぐものじゃないんだけどな。


 起きだして、爪とぎを検分してみたところが、以下のとおり。



 予想以上の激しさであった。


 しかし、どうしてこいつは、こうも破壊活動にばかり走るのだろう。
 愛のない家庭に育つと、こういう輩になるのだろうか。
(って、ウチのことじゃん。)


 そうは言っても。
 同じ家庭に育っても、ミミさんもダメちゃんもお行儀がよくて良い子なのに、どうしてアナタだけ、こんなワル子なんです?


 …という育て方をすると、子どもはグレるんだよね。


(自らの破壊行為を隠蔽するの図)