姑孝行

 今日、職場を出て駅までの道を歩きながら考えた。
 今日は、ネタがない。
 時間と元気はありそうなのに。(そして、明日は他にやることがあるので、お休み確実なのに)何とも勿体ない。
 あいつら、何かしでかしてくれないかな…。


 もとい。
 何かしでかしてくれたら、困るのだった。
 そもそも、うちには猫が2匹しかいないのだし、どちらも既に、1年以上、我が家にいる。平穏な生活をしていたなら、ネタなんかあるはずがないのだ。
 ネタがないとは、何と素晴らしいことだろう。
 お前ら、大人しくしてろよ。


 と、家主はココロを入れ替えて帰宅したのであるが。


 結果的に言えば、やはり「しでかして」あったのであった。



 私が台所の流しの傍にまとめてある、食器や鍋の油を拭いたボロ布が、盗み出され、台所の床に放り出してあった。
 1年ほど前に頻発した、ボロ布盗難事件の犯人が、再び暗躍を始めたものと思われる。
(2009-9-15の記事「飯食わぬ女房」参照)


 ヨメよ。
 キミのその心遣いには、痛み入る。
 だが、そのネタは、もう既に使用済みなんだな。
 当時、キミはまだ幼女であったから、記憶には残っておるまいが。


 ていうか。
 コドモのころにやっていたイタズラを、キミはまだ、いい歳してやっとるんかい。
 自慢にならないぞ。



(まあ。あたくしがせっかく、お義母様のためを思ってやったのに。
 結局、お義母様は、あたくしのすることは、何一つ気に入らないんですわ。)


 そりゃ、気に入るわけないでしょ。
 この悪党め。