恋するブランケット
猫という連中は、おしなべて毛布が好きらしい。
実家には、これを掛けるとあらゆる猫に愛されると言われる(?)「魔法の毛布」がある。
我が家にも、猫に好かれる毛布がある。
足元が涼しい季節になったので、本日、それを膝掛けにしてPCをいじっていると…
(↑手前のペイズリー柄が、家主のハラである。のけぞって撮影。)
ダメは大きいので、通常、私の膝には乗れない。彼自身、何度も試みたのだが、大きすぎて膝からはみ出してしまうのである。
だが、気温が下がり、私が膝の上に布団類を掛けるようになると、膝上の面積が広くなり、また、布団に沈み込むことができるため、彼も私の膝の上でくつろげるようになる。
冬は、猫飼いにとっては、ありがたい季節である。
ただし、足がしびれる、というモンダイはあるのだが。
ところで、ダメと私がそうやってラブラブしていると、嫉妬のうなりを上げて、飛び込んできた女がいる。
彼女がキャットタワーから駆け降りてきた時、ダメはすでに、私の左足の横に移動していたのだが、ヨメはその、私の足とダメの間に、無理矢理割り込んだ。
優しいダメちゃんは、別に気を悪くするようなこともなく(というより、ヨメの割り込みはいつものことなので)、優しくヨメの頭を舐め舐め。
ヨメも、ダメの頭を舐め舐め。
そこまでは良かったのだが、ヨメの奴、どさくさに紛れて、ダメの胸元に吸い付いて「ちゅばちゅば」を始めようとしたものである。
それを見て、ダメを溺愛する私は、つい、ダメの胸元に手を差し込み、ヨメの「ちゅばちゅば」をブロック。
後から思えば、ダメが嫌がらない限りは、やらせてやってもよかったかなとも思うのだが、ヨメ的にも、至極不満に感じたらしい。
しかし。
ヨメの本当の狙いは、ダメの愛だったのか、それとも、毛布だったのか…。
結果的に言えば、女同士の小競り合いにうんざりしたのか、ダメはその場を立ち去り、ヨメは広々と毛布の上を占領して、気持ちよさげに寝に入ったのだった。
ところで、昨日、床に撒き散らされていたトルコききょうであるが、本日、花の中に、私のこの世で最も忌み嫌う、足のない(見えない)細長い生物がいるのを発見。
ヨメの奴、分かっていてやったのだろうか。
私に、虫を踏ませようとしたわね。
覚えてらっしゃい。