もうオトナですもの。

 ムムさんの予防接種に、行って参りました。


 感想。
 コイツ、うるさい。
 自転車の前かごで鳴きっぱなし。しかも、声がデカい。
 道行く人が何事かと振り返る。
 しかも、帰りもだよ。
(ちょっと利口な猫は、帰りは「おうちに帰れる」と理解して、割と静かになるものなのに。)


 と、いうことを書きたかったのではなかった。
 動物病院に行ったので、ついに、正確な体重測定ができたのだ。
 結果は、4.45kg。女の子としては大きめだが、思ったより普通だった。

 
「もう、すっかり大人だねえ」
と、先生に感心され、
「イエ、まだ、ダメの胸に吸い付いてちゅばちゅばやってます」
と、言おうかと思ったが、彼女の名誉のために、一応黙っておいた。


 先生の、もうひとつのコメント。
「茶色い部分が増えたんじゃない?」
 実は、私もちょっとそんな気がしていた。
 仔猫の頃は、もっと、ほとんど黒かったような…


 話は戻り。
 動物病院に行く前に、実家の母と食事をしていた。
 話題は両家の猫どものこととなり、我が母は、うちのヨメについて、
「ずいぶん面白い顔の猫だと思ったけど、だんだん可愛くなってきたんじゃない?」
 それも、そんな気はしていた。
 まあ、態度が素直になってきたからかな?と、何しろ主観的な問題であるから、あまりぬか喜びしないようにはしていたのだが。
 とは言っても、母のコメントには但し書きが付いていた。
「あんまり見えないけどね。」


 亡くなったジンちゃんは、仔猫の時は見た目イマイチだったが、大人になって極上の美女猫になった。
 このため、実質3分で終わったお見合いの場で、私はヨメの可愛げのない顔を見て
「これはひょっとすると、大人になったら美猫になるかもしれない…」
と、ギャンブラー精神を刺激されたのであった。
 で。
 結論としては。
 やっぱり、あんまりアブナい賭けはするもんじゃないな、と。


 茶色い部分が増えてきたと感じた時、顔の模様も変わってくれるかと期待したのだが、結局、顔は相変わらずの「出っ歯、もしくはチョビひげ」模様のままだった。
 でも、こいつも大人になり、猫らしくなってきたら、まあまあ見られるようにはなってきたと思う。
 目の大きさと耳の大きさのバランスがとれてきたので、角度によっては、それなりに女の子らしく見える。
 あとは、スタイルのいいのだけが取り柄。


 だからね、ムムちゃん。


 お前。
 太るなよ。




(まあいやだ。あたくし、こーんなに可愛いのに。)