鬼嫁

 一昨日の話。


 夕飯を食べ終えたヨメが、空の皿の周囲を「砂かけ」している。
 足りなかったのかな?と思ったら、次の瞬間、さっさと立ち去って、顔を洗い始めた。
 それきり、である。


 つまり。
 今の「砂かけ」は、「足りない」という意味ではなかったわけだ。
 言い換えるなら、コイツは、私の出した食事に「いちゃもん」をつけていたわけである。
 だったら、食べるなよ。
 と、言えないところが、人間の弱み。
 食べてくれただけマシ、ってことになってしまう。
 人間同士だったら、上記の科白もアリなのにね。
 猫って、そんなにエラいのか…。


 そして、昨夜。


 布団を敷こうとしたら、シーツがワンタンになっていた。


 中に入っていたのは、コレ。


 友人が作ってくれたアレンジメントについていた「松かさ」である。


 おそらく、朝、これがあるのに気付かずに、シーツを畳んでしまったということなのであろう。
 ということは、何者かが、私の寝ている布団に、松かさを投げ込んだのである。


 何者かって、この女以外に有り得ないけど。




 食事が気に入らないから、姑に嫌がらせをしたわけね。
 

 相変わらず、根性の悪いヨメである。