イマドキのヨメ
猫どもが、朝、風呂蓋の上で寝る季節がやってきた。
といっても、もともとヨメは風呂場好きであるが。
私は、ナイロンの泡立てネットを使っている。
例の、昔でいうみかんの袋を束ねてボールにしたようなやつである。
この泡立てネット、一時期は流行りだったのか、どこの100均でも普通に売っていたのだが、最近は、少なくとも近所の100均では見かけない。
ちゃんとした雑貨屋さんなどに行けば、もっとグレードアップしたもの(スポンジのボールがちりばめてあったりするもの)などは見かけるのだが、その辺りは貧乏性の哀しさで、それまで100円で買っていたものを、それ以上の金額を出して買う気にはなかなかなれないものである。そんなわけで、現在我が家で使用中のものは、ずいぶんボロボロにはなっているのだが、世代交代できずに、まだ大事に使われている。
(↑あまりにボロボロで恥ずかしいので、引きで撮ってます。)
ところが。
出勤前、風呂場にいる猫どもに「行ってくるよ」と声をかけようとしたところ。
ヨメのやつ、こともあろうに、この大事な泡立てネットに、ツメをひっかけて引っ張っていたものである。
おいっ!!
何てことを。
これ以上、ボロボロになったら、どうしてくれるんだ。
アンタが探して買ってきてくれるとでの言うのかい!?
全く、このヨメは、私の愛用物を狙い撃ちする奴である。
布団といい、枕といい、ラグといい。
先代の枕カバーは、こいつに真中を引き裂かれて、あえない最期を遂げている。
新しいものを壊されるのも腹が立つが、布製品などは、使い込んだものの方が、肌なじみが良くなって、使い心地が良かったりする。それをこいつは、あくまで無情に引き裂くのである。
古いものの価値が分からん奴だ。
(分かっていてやっているのかもしれないけど。)
いるよね、こういうヨメ。
お姑さんの持ち物を「古いから」「汚いから」などと称して、さっさとみんな処分してしまう、実行(実力行使)派。
それはそれで、ある程度は必要なことであるし、緊急やむを得ない場合も多いのだろうと想像はするが、姑にしてみれば、ヨメに対する憎さ倍増である。
ところがたいてい、こうした場合、当のヨメは、
「うちのおばあちゃん、ボケが入ってきたから」
の、一言で、済ませてしまうのである。(実際にそういう場合もあるのだろうけど。)
ううむ。確かに。
私だって、ボケていない…とは…言えない…けど。
少なくとも、アンタにだけは言われたかない。